保健科学部 Q&A
学科・専攻固有の特徴
保健科学科 鍼灸学専攻
Q1 鍼灸とはどのようなものですか。
A 鍼灸とは皮膚または筋膜などの体表部位に特定の刺激部位を選択し、鍼や灸を用いた刺激を与えることで、各種疾病に対し治療的な介入を行う東洋医療技術です。2,000年前、中国で成立した医学ですが、日本に伝えられてすでに1,500年が経ち、日本の伝統的な医学ということが出来ます。鍼灸は、漢方薬、あんま・指圧・マッサージなどと同様に、東洋医学の一分野です。鍼灸は、シンキュウと読みます。東洋医学の講義のある大学は、1990年の調査では、医学部のある大学あるいは医科大学80校中20校以上ありました。関東においては、東京大学、北里大学、順天堂大学浦安病院、昭和医大、東京女子医大、慶応義塾大学、東京理科大学、東海大学、埼玉医大、筑波大学、筑波技術大学など多くの大学で、漢方薬や、はり・きゅうを研究し、現代医学の中に活かす試みがなされています。また、麻酔科、整形外科、脳神経外科、神経内科、泌尿器科、リハビリ科、産婦人科、精神科など、多くの科で鍼灸治療が行われています。一方、オリンピック選手や相撲、野球、サッカーなどのプロの選手を対象とするトレーナーの治療、スポーツクラブなどでも一般の方に治療が行われ、銀行、デパート、企業などの従業員の健康管理をする鍼灸師・あん摩師(ヘルスキーパー)も増えています。また、末期癌の患者やホスピスでのターミナルケア(終末期医療)、寝たきりのお年寄りの看護や健康維持にも、東洋医学の手法や考え方は今後大いに役立つことが期待されています。アメリカでも、国立衛生研究所(NIH)が、はりの有効性を一部認め、保険適用を勧告しています。この様に、鍼灸は、現代の医療の中に積極的に取り入れられつつありますし、海外での評価も高まっています。
Q2 鍼灸学専攻に入学してどのような勉強をするのですか。
A 本学の鍼灸学専攻は、現代医学と東洋医学の優れたところを融合し、次元の高い医療従事者を養成するためのカリキュラムを編成しています。これからの日本の鍼灸学界をリードしていく鍼灸師を養成する目的があるからです。従って現代医学の勉強をする科目もたくさんあります。基礎医学では、解剖学、生理学、衛生学・公衆衛生学、微生物学・免疫学などがあります。臨床医学では、内科学、整形外科学、神経内科学、小児科学などがあります。東洋医学の科目も鍼灸学、手技療法学のそれぞれの科目が細かく分かれていて、それぞれについての講義と実習が行われます。
Q3 地元の盲学校の専攻科にも理療科はあります。保健学科鍼灸学専攻の教育はどこが違うのですか。
A 保健科学部鍼灸学専攻では、大学レベルを基準に授業が行われています。各授業教科の教育は、その分野の専門家により授業が行われています。卒業すると学士(鍼灸学)となります。今日の目覚ましい技術革新は、医療技術の内容を進展させ、専門領域を細分化するなど、それぞれの職域において高度の専門技術者、研究者を必要とするようになっています。また社会の高齢化が進んでおり、人々の健康や福祉、人に優しい医療技術などに対する関心がますます高まっています。
このような社会的課題に応えるため、視覚に障害のある人の能力・適性が十分発揮でき、医療技術の目覚しい進展に対応し、実践できる教育プログラムを用意しています。
伝統的医療と新しい医療の連携を図り、情報化・高齢化が進む現代社会において活躍できる専門技術者の養成を目指します。
Q4 臨床医学関係の講義はどのようになっていますか。
A 鍼灸学専攻では、神経内科、整形外科、小児科、内科、精神医学の医師である専任教員により、さらにその他の診療科の講義も非常勤講師を加え、臨床医学全般にわたり専門性の高い講義がなされています。
Q5 3〜4年生の臨床実習はどのようになっていますか。
A 3〜4年生の臨床実習は、大学にある附属東西医学統合医療センターで整形外科、神経内科、内科、漢方外来、小児科などの外来見学実習と、同センターの施術所で鍼灸専任教員の指導による鍼灸実習が行われます。
Q6 卒業後はどんな資格が取れますか。
A 卒業認定を受けてから、はり師試験、きゅう師試験及びあん摩マッサージ指圧師試験の3種類の国家試験を受験します。合格すれば、学士(鍼灸学)と3種類の免許を取得できます。本学以外に鍼灸学科のある大学が国内に5校ありますが、国立大学法人としては唯一の大学です。また、これらの大学の中で卒業後に、はり師・きゅう師及びあん摩マッサージ指圧師の受験資格を取得できるのは本学だけです。
Q7 卒業後の就職先にはどのようなところがありますか。
A 現在、鍼灸治療を取り入れている病院が増えています。特に整形外科や理学診療科といった診療科を持っている病院です。鍼灸師を雇用しているところとリハビリテーションの分野でマッサージ師を雇用するところがあります。また、最近では特別養護老人ホームなどにマッサージ師や介護スタッフとして雇用される場合もあります。さらにヘルスキーパーと呼ばれる企業内マッサージ師として会社に雇用される場合も増えています。本学では、卒後研修制度や研究員制度を設けているので学内の施術所で臨床技術をさらに磨いてから就職する道も開けています。
保健科学科 理学療法学専攻
Q1 理学療法士の将来性はどうですか。
A現在8割が病院に就職していますが、理学療法の特質上及び高齢者の増加により医療のみならず、福祉、予防へと活躍分野が広がっています。
Q2 病院での臨床実習はどのようなものですか。
A 見学だけの見学実習、患者さんを検査・評価する評価実習、検査・評価して理学療法を行う実習があります。理学療法士として必要な知識、考える力、判断力、検査・評価技術、レポート作成能力、理学療法士としての資質等を評価されます。学生ですので完璧に出来ることは要求されません。
Q3 授業が難しくてついていくのが大変ではないですか。
A 覚えなくてはならないことが多く大変ですが、着実に覚えていくような授業方法、授業内容を用意しています。こつこつと勉強してゆくことが大切です。
Q4 面接で特別に聞かれることは何ですか。
A 理学療法士の仕事には平衡感覚なども要求されるので、運動能力等について質問されることがあります。
Q5 理学療法士になるためにもっとも必要な能力は何でしょう。
A 誠実さ、熱心さ、勉強意欲、協調性等はどの仕事でも重要です。そのほかに立場の弱い患者さんに接することが多いので、思いやりを持ち、私的感情で仕事をしない、また、相手の気持ちを感じることができる努力等が必要です。
Q6 理学療法学専攻では、どの程度の視力があればよいですか。
A 病院等に勤務するとカルテ記入、内容の把握に苦労することがあります。パソコンの活用や弱視レンズ、拡大読書器の補助具を使用したり、同僚や補助員等の援助を受けて対応する人もいます。詳しくは受験を決める前に理学療法学専攻または視覚障害系支援課教務係(電話 029−858−9507)までお問い合わせください。
Q7 理学療法士になりたいが、入学後視力の低下が予想されます。どうしたらよいでしょうか。
A 入学後は学内に障害者高等教育研究支援センターや保健管理センターがあり、学習面や生活面での問題についての相談にあたります。授業や臨床実習に関することは理学療法学専攻内でいろいろな対応やアドバイスをしますのでご相談ください。
Q8 理学療法学専攻では、授業料以外に教科書代金や白衣,実習費用などにどれ位必要でしょうか。
A 入学後に、学科・専攻別に,新入生オリエンテーションがあります。理学療法学専攻におけるオリエンテーションにおいて、諸経費等の説明がありますので、その時にご確認ください。
保健科学部 情報システム学科
Q1 情報システム学科に入学するには、受験勉強以外にどのようなことをしておけばよいでしょうか。
A 国語、英語、数学などの基礎的な部分の学力を十分に養っておくことが重要です。さらに、文字処理の能力(点字や漢字)やキーボード操作の技能などを身につけておくとたいへん役立ちます。
Q2 情報処理を勉強したいのですが、パソコンやインターネットを使えるようになるだけであれば、専門学校もあると思うのですが。
A 情報処理を基礎から学ぶことと、ワープロ・ソフトなどのコンピュータのアプリケーションが使えるようになることは違います。
情報システム学科では、単に操作ができるというだけではなく、障害補償に習熟し、コンピュータやネットワークの基本的な部分(動作原理や構造)を理解したうえで、情報技術(プログラミング)や企業実務を身に付けることを目指しています。
Q3 情報処理に関しての知識はあまりありませんが、授業内容を把握していけるのですか。数学は、1年の時に数T・Aをやっただけなのですが、大丈夫でしょうか。
A 入学時点においては、情報処理に関しての知識は要求していませんが、授業を把握していく上では、本人の学習意欲と努力が必要です。また、数学に関しての知識については、入学後、必要に応じて勉強していただくことになります。
Q4 入学時にパソコンを使える必要がありますか。
A 入学後、基礎から学習をしますので、特にその必要はありません。学習する意欲が重要です。
Q5 どの程度パソコンを使いこなせるようになりますか。
A 1年次の時に、初歩から指導があり、ほとんどの操作は全員覚えます。その後は、本人の努力と意欲によって差異がでますので、将来の目標に沿って指導を受けてください。
Q6 全盲者の場合、情報システム学科卒業後の進路としてどのような可能性があるのでしょうか。
A これまでの卒業生の約3分の1にあたる29人が全盲です。現在の職業は、民間企業(9)、図書館(公務員)(2)、点字図書館(2)、大学(大学院)(4)、鍼灸関係(8)、その他(4)です。民間企業での職種は様々ですがパソコンを活用する業務に従事しています。